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2016年 02月 26日

中国PR:コーポレートPRの応用

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 前回、中国におけるコーポレートPRの重要性について記しましたが、その応用例をご紹介したいと思います。こちらの写真は、中国で販売している花王のアタックですが、そのパッケージにおいて、日本のそれと比べ目立っているのは、社名ではないでしょうか?パッと見るだけで二箇所、商品ロゴの上に大きく「花王」の文字。そして、月のマークにKAOのグローバルロゴの下に漢字ロゴの2言語組みロゴ。いずれもパッケージの中で大きくスペースを割いています。しかし、私の記憶が確かならば、ここまでパッケージで「花王」という社名を押しているのは、最近のことではないかと思います。

 推察するに、このパッケージの変化は、ここ数年で話題になっているメリーズの好調が背景にあるのではないかと思います。実は日本と香港ではメディアで「爆買い」と騒がれる前から、紙おむつと粉ミルクの爆買いが始まっており、その最たるものとして花王のメリーズが人気を集めていました。なぜ数ある商品の中から、花王のメリーズが選ばれたのかという疑問については、やはり日本を代表する生活消費財メーカーとして有名だったから、中国における社名の知名度が重要な要因だったと言われています。このことについては、必ずしも狙ってそうしたわけではなかったのではないかと想像されますが、その後の対応については、意図的にブランドの優位性を、企業全体の普遍的な価値に転換する工夫がなされていたように感じています。

 実は、中国ではネットの口コミを中心に、日本で購入するメリーズや輸入版のメリーズを総称して「日本花王」と呼ばれています。なんと「メリーズ」という製品のことを「日本花王」と呼んでいるのです。メリーズは中国語で「妙而舒」という現地名称を持っているのですが、もはやその名では呼ばれない、ある種困った状況が存在しています。しかし「花王」の名はこれにより、確実にその価値や信頼性を高めることとなりました。その状況をうまく逆手にとって、メリーズで得たアドバンテージを、花王というマスターブランドに集約し、全てのブランドに還元することに成功していると考えられます。これは、企業PR一つとっても、その国の消費者事情や時流の流れによって、変化をしていくべきものだという、好例だと思います。

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by hf0424 | 2016-02-26 06:17 | Work