2016年 03月 07日
全てが日本のように便利にはいかない中国生活ですが、この1年くらいで急速に伸び生活の質の向上に寄与したのが、携帯電話でのオンライン決済と食事のオンラインデリバリーだと思います。中国ではもともと、外卖(ワイマイ)と呼ばれる、レストランの宅配サービスや持ち帰りサービスが盛んでしたが、百度などの大手が牽引して、オンラインデリバリーのプラットフォームが形成され、一気に普及しました。仕組みは簡単で、顧客はスマートフォンのアプリで、登録レストランのメニューを選び、オンライン決済(お店によっては、配達時の現金支払いも可能)するだけです。プラットフォーム側は、アプリの運営とともにバイク配達人を大量に雇用しており、注文が入るとレストランに配達人が商品を取りに行き、それを顧客に送り届けその配達料を徴収(顧客が負担)するというビジネスモデルです。 こちら非常に便利で、個人的にもよく活用しています。いつもはお気に入りの中華レストランなどの注文に使っているのですが、今回は「海底捞火鍋」という、超人気の火鍋レストラン(最近、池袋に日本1号店がオープンしたそうです)のデリバリーを依頼してみました。このレストラン、行列が嫌いな中国人が行列することで有名なレストランで、行列の間にマッサージやらネイルやらを無料で施術してくれたり、サービスが良いことで有名なレストランです。その評判に違わず、デリバリーでも非常にサービス満載でした。注文していない前菜やらフルーツやらが4-5品入っていたり、食後のガムやらテイッシュ一箱、長髪の女性用に?髪を縛るゴムまで入っていました。 気になるのは、「海底捞火鍋」はこのデリバリーアプリが普及する以前から、自分達で配送のスタッフを雇用して運営していたはずなのですが(同様に配送インフラを整えていたレストランは少なくありません)このアプリの登場により、配送インフラを独自で持ち続けるのか、それとも外部に委託する流れに変わっていくのは、少し見ものだなと思っています。これまでは配達スタッフまで抱えられなかった小さなレストランは、徒歩で行ける範囲にしか配達ができなかったわけですが、このアプリの登場により、商圏が確実に広がったはずです。それにより、儲かるお店と潰れるお店、職を失う人と儲かる人、いろいろな変化が出てくるものと思います。買うことができる商品も、青果店や薬屋まで広がっており、ECプラットフォームとの争いにまで発展していくものと思われます。
by hf0424
| 2016-03-07 06:34
| Food Gourmet
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北京での日々をつづります。なお、当ブログに記載される内容は、所属する会社を代表するものではありません。Author: 舟橋 宏人 Hiroto Funahashi by hf0424 カレンダー
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