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酔いどれ広報マン中国をゆく

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2016年 02月 04日

中国人観光客向けインバウンド施策:SNS施策について

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 中国人観光客向けのインバウンドPR施策について、特にソーシャルメディアを活用したPR施策について記します。具体的には、微博(Weibo)や微信(WeChat)、BBSや旅行サイト、さらには動画サイトなどが重要なメディアとなりますが、具体的にそれぞれの活用方法を説明したいと思います。まずは微博(Weibo)と微信(WeChat)について、これらはそれぞれ、日本で言うところのTwitterとLINEのようなサービスですが、通常の企業の活用法はというと、公式アカウントを開設して情報発信をすることがまず思いつくと思いますが、短期的な結果を得るためには、それは向きません。なぜなら、公式アカウントを開設してファンを獲得するのには時間と労力(とお金)が掛かるからです

 短期的な効果を得るための、微博(Weibo)と微信(WeChat)活用方法は、いずれも「発言力が高い微博と微信上の有名人・アカウントに情報を発信してもらう」というPR型の施策を採ることです。微博ならば紅人と呼ばれるインフルエンサーや各界のKOLなどとタイアップし、微信ならば「公衆号」と呼ばれる、メディアアカウントとタイアップして情報発信するのがオススメです。企業が発言力を自分で身につけるのではなく、発言力の高い人に、自社の製品やサービスについて紹介してもらうという方法です。具体的には、タイアップやサンプリングの方法を使い、記事を書いてもらえるように働きかけます。書いて欲しい内容によっては、「推広」といった広告表記が必要になったり、内容によっては紹介を断られる場合もあります。これらの施策が良いのは、(微博と微信は)それぞれの投稿の閲読数を公開(本人公開と外部公開)しているため、効果測定ができることです。BBSも同じく、BBSでの有力な発言者にサンプリングして、記事化を促します。BBSは特に美容の分野などで活用が活発です。

 さらに、蚂蜂窝穷游といった旅行サイトもこのところ人気を博しています。特に中国人観光客は、中国のパックツアーでの旅行にこの数年で嫌気がさしており(行きたくもないところに連れ回され、買い物をさせられ、自由な時間がないため)こういった自由旅行を計画するのに役立つサイトを重視しています。実際に旅行に行った個人が、ブログのような形で旅行記をアップしており、そのリアルな内容が受けているようです。彼らが囲い込んでいるユーザーに、実際に体験記事を書いてもらうような(PRで言う所のプレスツアーのような)タイアップなどが可能です。

 動画サイトについては、Youku土豆網、そして百度系のiQiyiが有名です。こういったサイトに、オリジナルの動画を制作して発信することも、最近流行っています。我々も過去に、シンガポール政府観光局と日系メーカーがコラボして動画を制作し、PRに活用する企画をサポートいたしました。そのような企画は、予算も大きくかかりますが、このところはスマートフォンのカメラの品質向上により、一般の人たちが動画をシェアするプラットフォームが影響力を持ち始めています。Instagramが中国は使えませんので、それの動画版のような、美拍や秒拍が流行っています。美拍は女性向けの自撮りアプリとして有名になりましたが、最近、微博へのリンクを遮断されたため、企業の情報拡散という視点では秒拍がメジャーになってきました。動画サイトやアプリに関しては、比較的公式アカウントの運営の手間が低いのと、プラットフォーム的価値が高いので、公式アカウントを運営することもオススメです。もちろん、流す動画ありきとなりますし、最初に手をつけるメディアはではないですね。


by hf0424 | 2016-02-04 06:59 | Work


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