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酔いどれ広報マン中国をゆく

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2010年 05月 23日

化石時代への郷愁

高杉良「広報室沈黙す」読了しました
 何人かの人から薦められてはいたのですが、小説って、リアリティの欠如が読む気をそぐことに直結するので、自分の仕事周りのフィクションはあまり読む気がせず、手に取っていませんでした。以前の帰国時に、たまたま空港で手にして購入したのですが、なんてことはない、読み始めたら非常に面白くて、二日で読んでしまいましたwww これは本当に取材が良くされているというか、メディアの視点、広報の視点、企業内部の視点など本当に良く書けている。秀作ですね。ワタシ的には、特に今、日系企業の広報コンサルをしているだけにそれがよくわかる。

一方で感じる、違和感
 しかしながらこの作品、1984年の作品なんですよね。となると、PRの視点から見たときに、ここまで広報の現場は30年前と変わらないのか、というような気持ちも生まれる。「抜き抜かれ」だの「広告で黙らせとけ」だの・・・その意味では、消費者がペンを持った今(ブログだのtwitterだの、いわゆるソーシャルメディアね)、まさに激変の最中にあると言え、この小説を読んで「いつの時代のハナシ?」と思う広報マンが出て来るのだろうか。それが良いことなのか、悪いことなのか、正直まだすぐに咀嚼しきれていないのだけど。

by hf0424 | 2010-05-23 11:50 | Media


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